３歳までのむし歯予防
②歯磨きは意味がない？

まず、これは年齢に関係ない話ですが、「歯磨きをすればむし歯予防になる」というのは正しくありません。それを裏付ける証拠も研究も無いのです。

今までに歯医者さんから

「ここは上手に磨けていないのでむし歯になってしまいましたね」と言われた事のある人もいるかもしれません。

でもそれ、間違いです。原因はもっと他にあります。

 

今まで、当たり前のようにむし歯予防に一番効果があるのは毎食後の歯磨きだ、と教わってきたかと思いますが、まずそれは証明されていないという事を知ってください。

実はこのあたりはマニアックな内容になりますので、今後別の記事で紹介していきますね。

 

 

歯磨きがむし歯予防にならないというのが本当なら、歯磨きはなんの意味も無いんですか？と聞かれればそんな事はありません。

むし歯予防への効果は不明でも、歯肉炎・歯周炎の予防には一番効果があります。さらには口腔内の菌を減らす事で口臭予防、全身疾患の予防にもなります。

そしてこれが重要なのですが、歯ブラシのみを使った歯磨きにはむし歯予防の効果はありません（効果が証明されていない、という意味です）が、歯磨き粉に含まれるフッ素には、高いむし歯予防効果があるのです。

極論を言えば、歯ブラシのみで空磨きするよりも、歯ブラシを使わずに歯磨き粉を歯に塗る方がむし歯予防の効果は得られます。

まあそんな人はいないと思いますので、要は「歯を磨く時には必ずフッ素配合の歯磨き粉を使って磨いてくださいね」という事です。

 

ではここで３才までのむし歯予防、として考えてみましょう。

真面目な親御さんほど「この子にはむし歯になって欲しく無い」という気持ちから、子供を押さえつけて仕上げ磨きをしていらっしゃるようです。

親御さんは疲れるし、子供は泣き叫ぶし、でも完全には汚れも取れないし・・・となっていませんか？

上に書きましたように、歯磨き自体にむし歯予防の効果はありません。それなら押さえつけて仕上げ磨きをする意味はありませんよね？仕上げ磨きを否定しているわけでは無いのですが、何のためにやっているかが理解できると、もう少し子供に対するアプローチも変わってくるのでは無いでしょうか？

この辺りの具体的な内容はまた次回書きたいと思います。